はじめに
皆様の会社には、日々の業務中に作成される「IT資産」と呼ばれる資産が無数に存在しています。例えば会社のシステムから出力された業務帳票や、表計算ソフトで作成した報告書がそれに該当します。業務帳票は日々の仕事に必要不可欠なものであり、そしてその多くがExcelを利用した帳票となっています。
Excelは非常に多機能で便利ですが、管理が属人化し易いデメリットも存在します。そんな中「脱Excel」という標語の元で多くのツールがプロモーションされていますが、業務に浸透し過ぎたExcelを「やめる」という選択肢はまだまだ少ない様に感じます。特に帳票文化が浸透している日本に関しては、Excel文化というのは中々無くならないというのが現状では無いでしょうか。

今回は、そんなExcel業務と今後どう付き合っていくべきか紹介していきます。
目次
- Excelは便利すぎる!脱Excelから共存していく道を検討
- Excelによる帳票作成を効率化するには
1.Excelは便利すぎる!脱Excelから共存していく道を検討
「脱Excel」というキーワードを見ると、どうしても現在行っている全ての業務でExcelをやめる、という思想になりがちです。
しかし実際のビジネスユーザーがExcelで実施している業務は経営者が思う以上に多岐にわたっています。日々の売上報告書から顧客管理リスト、ちょっとした計算でさえ電卓ではなくExcelを使います。多くの方が使いこなしているExcelをやめる、という選択肢はユーザーには受け入れ難いのが現状ではないかと考えます。

特に、Excelを利用した業務帳票に関しては既に多くの完成されたフォーマットが出来上がっているため、脱Excelではなく、Excel帳票の効率化を図る方が時短や業務改革に繋がるケースもあるのではないでしょうか。
2.Excelで帳票作成を効率化するポイント
Excelによる帳票作成ですが、大きく2つのフェーズに分かれます。
1.データの収集
2.Excel上での整形処理
1については、業務システムやクラウドサービスから出力したCSVデータ等をユーザーがExcel上に集めるフェーズとなります。手間がかかり、且つ手作業によるミスも起こりやすいと言われています。お客様と会話をしていると、この部分を改善したい、とお話されるお客様が多い印象です。
2.については、Excel上での整形処理ですので、集めたデータをどう表現するのか、というフェーズとなります。一般的にはExcelの関数を用いたり、VBAを利用したりして望んだ形に整形されています。またこの部分はユーザーが細かく作りこんでいるケースも多く存在します。

この様に業務効率化を目指す場合、2については中々手が出せない部分ではありますが、1については改善して効率化できるポイントが存在する可能性があります。まずは、Excelへのデータの収集について現状を確認してみるのも良いかもしれません。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回は「脱Excel」ではなくExcelと共存していく必要性と、Excelによる帳票作成の効率化について書かせていただきました。次回、機会をいただければもう少し具体的な「Excelへのデータ収集効率化」についてお話したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。よろしければ、以下の記事もお読みいただけると幸いです。