BIツールとはデータを有効活用して企業活動に役立てるためのソフトウェアです。オンライン上で行われるビジネスが当たり前になりつつある現在において、BIツールを使って新たなビジネスチャンスを生み出そうとする動きもますます活発化しています。
しかし「言葉はよく聞くけど、実はBIツールがどんなものかよくわかっていない……」「データ活用基盤の構築・刷新にともなってBIツールも導入することになったけど、選ぶ際のポイントは何?」と悩んでしまう担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事ではBIツールとは何か基本的な部分を確認し、BIツールでできることや導入のメリット、また選定する際のポイントや活用のコツについてご紹介します。
目次
BIツールとは?
冒頭よりもう少し詳しく説明すると、BIツールとは蓄積したデータから必要なものを抽出し、加工・分析することで企業の意思決定をサポートするためのソフトウェアです。

「分析って何だか難しそう……」と思われる方もいらっしゃるかと思います。近年はDX推進にともない、上層部やデータアナリストのみならず、業務担当者にもデータを読み解いて業務に活用してほしいと考える経営者の方も増えています。
しかし安心してください。BIツールは「簡単にデータ分析が行える」ことを意識して開発・改良されてきた歴史があります。きちんと学習すれば、誰でも業務レベルに応じたデータ分析・活用ができるようになるでしょう。
BIツールとExcelの違い
BIツールの利用を検討されている方の中には、現在Excelでデータを扱っている方もいらっしゃるかと思います。
Excelと違い、BIツールは大量のデータを扱えることに加え、異なるデータソースを統合し、それらのデータを安全に便利に活用できます。
BIツールの活用シーンとできること
結果の確認や原因を見つける……可視化/レポーティング
先月の売上や作業の進捗状況、現在の在庫など、施策の結果や途中経過のデータをBIツールで明細表やグラフなどにして可視化し、確認することができます。
経過や結果を可視化することで目標や基準との差を確認し、達していなければ対策をとる、といったことが可能になります。それらを報告書や帳票に落とし込む際に作成を自動化・効率化する機能を備えたBIツールもあります。
なぜそうなったのかを掘り下げる……OLAP
例えば売上の伸びているチームがあったとしましょう。その要因には例えば
- 製品
- 担当者
- 期間
といったものが考えられます。
このような複数のデータ(多次元データ)をBIツールはさまざまな切り口で掘り下げて分析できます。このデータベースに蓄積された大量のデータをさまざまな切り口で分析し、素早くレスポンスを返す機能および手法はOLAP(Online Analytical Processing/オンライン分析処理)と呼ばれています。

その中で例えば①が要因ならその製品の宣伝にさらに力を入れる、②ならその担当者のノウハウを周囲に共有する、③ならその期間に製品の露出を増やす……など要因が分かればそれに対する適切な施策を打てます。
新たな規則性・仮説の発見……データマイニング
「ビッグデータなど大量のデータを分析することで新たな法則を見つけたい……!」
そう思う担当者は少なくないでしょう。そんな場面で活用されるのがデータマイニング機能です。さまざまな分析・解析手法を組み合わせるため、高度な機能といえます。
OLAPと比較されることもありますが、OLAPが分析前にある程度あたりをつける必要があるのに対し、データマイニングは仮説そのものを見つけに行くような側面があります。
これからどうなっていくのか見通しをもつ……プランニング
売上の予測から予算を立てたり仕入れの数を決めたりできれば、無駄の少ない予算が編成できます。データに基づいて客観的な予測を行うのがBIツールのプランニング機能です。
しかし、あくまでも予測でしかないということは留意しておいた方がよいでしょう。
BIツール導入のメリット
大量データを素早く分析できる
今まで社内に蓄積されたままになっていた大量データを一か所に集め、条件に合わせて抽出することで、ビジネスにおいて価値のあるデータを発見することができるようになります。
データとデータを横断的に分析することで、今まで見えていなかった関係や法則を見出し、施策に活用することも可能となります。
可視化により現状把握や課題発見がしやすくなる
データを表やグラフで見やすく表現することで、現状や課題を周囲に共有しやすくすることができます。状況が一目でわかれば、意思決定のスピードも上げることができます。
レポートや帳票作成が効率化できる
レポートや帳票作成に費やしていた時間をBIツールで自動化・効率化することで、クリエイティブな時間を生み出せます。
さらにBIツールでレポート・帳票作成を標準化することは、属人化の解消にもつながります。
データ分析・活用できる人が増える
情報システム部門に任せきりだったデータ関連業務へのハードルをBIツールによって下げることで、データ分析・活用できる人材を増やし、全社のITリテラシーの向上を促すことができます。
BIツールの選び方
実際にBIツールを選ぶ際は、誰が使うのか、どんなデータを分析してどう使っていきたいのかなどをなるべく具体的にイメージしておくことが大切です。社内での使い方をイメージした上で、実現できる機能や価格帯のBIツールをリストアップしていくとよいでしょう。
意外と盲点なのがサポート体制です。困ったときに相談しやすいサポート体制かどうかも、合わせて確認するのがおすすめです。
BIツール活用のコツ
折角BIツールを導入するならば、最大限活用できるに越したことはありません。
「新しくツールが導入されたことを知らなかった」「ツールの使い方が分からないから……」「今までのやり方に特に問題を感じていないから」といった残念なことが起こらないよう、ユーザーにBIツールについての情報連携を行うことが大切です。
まとめ
BIツールとは何か、BIツールでできることや導入のメリット、また選定する際のポイントや活用のコツについてご紹介しました。
皆様がBIツールでよりよいデータ活用を行っていく上での手助けになれば幸いです。
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